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山口で「せいせいのせんせい」上演へ AIとの付き合い方考えるきっかけに

制作の様子(写真提供=山口情報芸術センター、撮影:谷康弘)

制作の様子(写真提供=山口情報芸術センター、撮影:谷康弘)

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 生成AIをテーマにしたパフォーマンスイベント「せいせいのせんせい」が12月12日から、山口情報芸術センター(YCAM=山口市中園町)で上演される。

事前イベントの様子

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 同館が2024年から取り組む「子ども×テクノロジー」をテーマにした、パフォーミング・アーツ作品の制作を通じた人材育成プロジェクト「劇場と学校の時間」の一環。同プロジェクトの成果の一つとして、ダンサーで振付家の捩子(ねじ)ぴじんさんや、多分野で活躍するアーティスト、クリエイターらと制作した作品を上演する。

 同館のアート・アドミニストレーターの秋山きららさんは、「今後、子どもたちが否応なくAIと共生しなければならない未来が訪れると考えた時、テクノロジーとアートについて活動してきた当館がパフォーマンス作品を制作するのであればこのテーマは避けられない。企画段階から積極的にAIをテーマに据えようという話になった」と話す。

 同公演は、観客体験型の作品で、「せんせい」に扮するロボットが行う授業に参加し、質問に答えることで机の上の小さなロボットたちのセリフが生成されていく。人とAIがどう付き合っていくべきかを考えるきっかけを提案する。

 脚本はIoTエンジニアとしても活動するSF作家・斧田小夜さんで、音楽家でサウンドデザイナーの荒木優光さんの手がけるオリジナルサウンドが物語の世界観に色を添える。対象年齢は小学4年生以上。

 秋山さんは「AIの最先端技術のすごさをアピールするのではなく、もっと根源的な、『私とあなた』の『あなた』の立場にAIがある時、私たちはどう付き合っていけばいいのかを一緒に考える取り組みになっている」と話す。

 「パフォーマンスと聞くと伝統芸能やダンスを思い浮かべる人が多いと思うが、今回はストーリーのある授業形式の体験型。そうしたものに慣れていない人や機械好きの人こそ参加してもらいたい。公演後のアーティストトークなどの企画にも力を入れている」とも。

 公演日時は、12月12日=18時30分~、同13日・14日・20日=10時30分~、15時~、同18日・19日=10時30分~、18時30分~。各回定員30人。料金は一般3,500円(前売り2,800円)、中学生以下500円。

 各公演の終了後には、アーティストたちが舞台の裏を語る「語るからだ・動くものがたり」(同13日)や、「ことばを交わしている相手は人なのか?」(同14日)、「そだてるAI、そだてられる人間」(同20日)、「子どもと大人の哲学対話」などのイベントを行う。

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