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山口で「歴食JAPANサミット」 「古墳ケーキ」「大内御膳」など全国の「歴食」一堂に

「『歴食』を知ってもらう機会になれば」と春永さん

「『歴食』を知ってもらう機会になれば」と春永さん

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 山口・湯田温泉で2月20日・21日、全国各地の「歴史食」(以下、歴食)が集うイベント「歴食JAPANサミット第1回大会 in山口市」が開催される。

室町時代の宴料理「平成大内御膳」

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 「歴食」は、地域ごとに歴史を重ねて培われた風土・風習を背景にした料理や食べ物のほか、歴史復元食や歴史にインスパイアされて開発した料理などを指す。会場の「カリエンテ山口」(湯田温泉5)では、全国各地から集まった「歴食」が魅力をPRする。

 山口商工会議所では2010年、室町時代に山口の大内義興が第十代将軍・足利義稙をもてなした際の献立記録を再現した「平成大内御膳」を開発。これまで、湯田温泉の宿泊施設4カ所で同メニューを提供してきた。

 同会議所は、「平成大内御膳」を始め、全国に点在する「歴食」を観光資源としてPRするため、各地の関係団体に声を掛け1年前にイベント実行委員会を発足。ニューツーリズム・ツールとしての「歴食」発信を目的に、今回のサミット開催にこぎ着けた。

 会場では2日間にわたり、山口をはじめ、福井、神奈川、奈良、愛知、岐阜、鹿児島、静岡など12地域から23団体が出展。1日目は、「歴食」開発者を集めた事例発表を開くほか、「歴食アドバイザー」として俳優の辰巳琢郎さんを招き、パネルディスカッションを行う。

 2日目は、「歴食」を販売する。「縄文どんぐりクッキー」(鹿児島)、「古墳型ケーキ」(奈良)、「戦国三好御膳」(徳島)、「赤坂宿本陣新選組御膳」(岐阜)など各地の歴食を用意する。

 期間中、ワークショップも行う。刀の鍔(つば)をかたどったシリコン型にチョコレートを流し込む「長州鍔チョコレートづくり体験」、クッキーのかけらを使った「発掘土器せんべい復元体験」などを用意。歴史を楽しむ疑似体験を通じ、2日間で900人の来場者を見込む。

 実行委員会の春永亜由美さんは「これまでは『平成大内御膳』の開発に注力してきたが、今後は発信に力を入れていきたい。地元の方にも、大内氏の歴史の魅力を再認識してもらえれば」と話す。

 「全国各地の歴史を感じるグルメをぜひ味わってもらえたら」とも。「食の分野から各地の歴史を知ってもらい、『歴食』のカテゴリーを広く知ってもらえる機会にしたい」と期待を寄せる。

 開催時間は、20日=13時30分~、21日=10時~。入場無料。問い合わせは実行委員会(山口商工会議所内、TEL 083-925-2300)まで。

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