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宇部ときわ公園、「UBEビエンナーレ」彫刻の搬入ピークに 作家が制作公開も

ドイツの作家 ハンス・ショールさんは作品の組み立てを行う(8月4日の様子)

ドイツの作家 ハンス・ショールさんは作品の組み立てを行う(8月4日の様子)

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 宇部ときわ公園(宇部市野原)で10月1日に開幕する「第27回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)」に向け、彫刻作品の設置がピークを迎えている。

「アフターアップル」作家の石上和弘さんは板を張り付ける作業

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 昨年10月に行われた模型作品審査で「実物制作指定作品」に選出された18作品が設置・搬入され、大型作品の搬入や、作家が現地で制作する様子を間近で見ることができる。7月25日に始まり、今月25日まで行われる。

 18作品のうち、9作品が園内の作品展示場・UBEビエンナーレ彫刻の丘で作業を行う。

 食べ終えたリンゴの芯を表現した作品「アフターアップル」作者の石上和弘さん(静岡県)は、日差しが照り付ける中、湾曲させた板を組み合わせてリンゴの形に組み上げる作業を行った。「連日早朝から作業しているが、とにかく暑い(笑)。560枚の木の板を張り付けるのは緻密な作業。アクロバティックに曲がった木が、迫ってくるような様子を感じてもらいたい」と話す。

 ドイツから来日したハンス・ショールさんは、童話をモチーフに動物をピラミッドに見立てた作品「Construction Kit Animal」を制作。溶接を行ったほか、同園ミュージアムのワークショップの一環として、作品の塗装を地元小学生らと行った。

 ハンスさんは「動物の形も柄もちぐはぐにし、多様性や遺伝子組み換えを問うたメッセージを込めた。未来を生きる子どもたちと作りたかったので、宇部の子どもたちにも参加してもらえてうれしい」と話す。

 作品の設置を見守ってきた同園ときわミュージアムの学芸員・三浦梨絵さんは「毎日本当に暑さとの闘いだが、開幕に向けて今が山場。ふらりと来園した方々が作家と話す様子も見受けられ、作品への思いや魅力が直接伝えられているようだ」と話す。「開幕まであと1カ月半あまり。楽しみにしてもらえれば」とも。

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