宇部ときわ公園(宇部市則貞)に7月24日、宇部工業高校(北琴芝1)の生徒が製作した「ミスト発生装置」が設置された。
設置されたのは、宇部工業高校が2007年から装置の研究・製作を続けている装置で、洗浄機を通った水が圧力で押し出されて霧状のミストとなり周囲をクールダウンさせる。希望者が受講する環境改善授業の一環として同校化学工業科の1年生から3年生までの6人が製作した。
毎年改良を重ね、昨夏ころに現在のモデルが完成。継ぎ手部分など細部にわたり変更をしたほか、配管をソフト素材にして持ち運びや設置がどこにでもできるようにした。ノズル1つからは1時間に約2リットルの水を消費する。製作費用は約10万円。
同日、50個の噴出ノズルが付いた長さ約30メートルの装置を観覧車横の藤棚に取り付けた。体感温度は「気温からマイナス2、3度」(同装置の研究指導に当たった大濱進治先生)。来園していた夏休み中の親子連れは「涼しい」「気持ちいい」などと声を上げながらミストを浴びていた。
「水の流体力学などに基づき、生徒が主体的に取り組んできた」と話す大濱先生。「ミストが気化する際には多くの熱を奪うので、熱中症対策などにしても活用できる。当校でも行っているが、エアコンの室外機の横にも設置ができるほか、太陽光パネルへの設置も有効。積極的に地域への貸し出しも行い、暑さ対策に役立ててもらえれば」とも。
ときわ公園での設置は9月1日まで。問い合わせは同校(TEL 0836-31-0258)まで