山陽小野田・厚狭の「佐々木書店」(山陽小野田市厚狭1、TEL 0836-72-0027)が12月26日、カフェを併設した「佐々木書店 BOOK CAFE」としてリニューアルオープンした。
1932(昭和7)年に佐々木貞一さんが創業し、地域の人に親しまれてきた同店。長男・圭一さんの妻・幸恵さんが2代目店主を務め、1985(昭和60)年からは幸恵さんの次男・雅史さんが3代目店主となり、書籍全般を販売する。
雅史さんは「建物の老朽化が気になっていたし、店舗で本を販売することに難しさも感じていた。長女が地元に帰ってきたので、これを機会にカフェを併設したリニューアルをしようと家族で決めた」と話す。長女の野田里依さんは2000年から、調理師として県内のカフェやパン店、ケーキ店に勤務。結婚を機に下関へ引っ越し、2年前厚狭に帰ってきた。
テーマは「気軽に立ち寄り、楽しみを共有できる場所」。外観は街並みに馴染(なじ)みながらもシックで都会的な雰囲気に仕上げた。店舗面積は10坪。テーブル席8席のほか、くつろげる畳スペースも設けた。
棚に並べた約500冊の書籍は、汚さないことを前提に自席や畳スペースで読むことができ、店頭にない書籍の注文も受け付ける。
ドリンクは、「Good Coffee 27」(郡)がオリジナルブレンドしたコーヒー豆を使うコーヒーやカフェインが入っていないデカフェコーヒーのほか、紅茶(以上450円)やオレンジジュース、アップルジュース(100円)を提供。
シフォンケーキやチョコレートケーキ、チーズケーキ(430円)は里依さんが手作りする。コーヒーとケーキのセット(850円)も用意。商品のテークアウトもできる。
フェイスブックページでの宣伝効果もあり、オープン初日は約100人が来店。年末年始で帰省した地元出身の人のほか、雅史さんや里依さんの友人も多く訪れ、「厚狭ではないようだ」と喜んでいる表情が見られたという。
来店客について、里依さんは「20代のママが赤ちゃんを連れて来店したり、ご年配の方が一人でいらっしゃったりと世代はさまざま。一番驚いたのは本がたくさん売れていること。ブックカフェの良さを楽しんでいただけたらうれしい」と話す。
雅史さんは「自分の代で『佐々木書店』の名前が途切れることが心がかりだったが、家族や厚狭の友人たち、初代と2代目からの知り合いなど、たくさんの人に手伝ってもらって、また新たな一歩を踏み出すことができた。創業100年を目指して頑張っていきたい」と笑顔を見せる。
営業時間は10時~18時30分。カフェ営業は16時まで。日曜・祝日定休。1月19日は外部講師を招き、未就学児に向けた絵画教室「子どもとお絵かきカフェ」を開く。開催時間は10時30分~11時30分。3月14日~4月16日は教科書販売のため、カフェ営業を休止。