東京・代官山で活躍のバッグデザイナーが山口で事務所開設

「ミチルアベ」の牛革ハンドバッグと豚革プリントハンドバッグ

「ミチルアベ」の牛革ハンドバッグと豚革プリントハンドバッグ

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 バッグを中心とした皮革製品の企画デザインと卸しを行う「ミチルアベ」(山口市道場門前2、TEL 083-933-0313)が2月21日、山口・駅通りにオープンする。

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 オーナーの安部みちるさんは山口市の出身。地元の高校を卒業後、東京の大学に進学。ファッション誌の編集、スタイリストを経て、1993年東京・代官山に「ミチルアベ」ブランドを設立。バッグを中心とした皮革製品の企画デザインと卸しを手がけていたが、「そろそろ故郷に戻ろう」と決意した安部さんは昨年秋から山口市内で物件探しを始め、今年1月下旬に山口へ引っ越しを終え、今回の開設へ至った。

 安部さんは、牛革、豚革を使ったオリジナルバッグのデザイン・製造を手がけ、BEAMS(本社=東京都新宿区)など、東京、福岡などのセレクトショップなどにも商品を卸している。新事務所は3階建てで、面積は80平方メートル。1階=フリースペース、2階=作業場、3階=プライベートスペースとして使用する。今後、同所を店舗として使うか、ネットで販売するか、商品をショップに卸すだけにするかを含め「販売方法は未定」(安部さん)だという。

 バッグだけでなく、バッグに合わせた皮革の財布や余った革で髪飾りのデザイン・製造も手がける。通常、皮革製品を腐らないように加工する「なめし」作業は「クローム」(金属の一種)を使用するが、安部さんはエコロジーを意識して、自然素材の「ベジタブルタンニン」でなめしているのが特徴。こうした製品を安部さんは「エコ革」と呼んでいる。商品には豚革にコラージュをプリントしたバッグや牛革のシンプルなバックなどがあり、価格はバッグ=3万~5万円、財布=1万円台など。ターゲットは、「心が若い人」(安部さん)だという。

 安部さんは「従来の仕事を続けながら、山口ならではの独自性を視野に入れて新たな事業展開を行いたい。普通にモノを売ることは考えていない。山口の地場産業となり、サスティナブル(持続可能)で地域に根ざしたものづくりを続けていきたい」と話している。
(©マルニ)

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