山口本「ヨロボン」発売-「編集」がテーマのワークショップから誕生

講師の吉岡洋さん(後列左から2番目)と英訳したDavid Ewickさん(後列中央)と「編脳研」のメンバー

講師の吉岡洋さん(後列左から2番目)と英訳したDavid Ewickさん(後列中央)と「編脳研」のメンバー

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 山口情報芸術センター(YCAM=山口市中園町、TEL 083-901-2222)で11月1日より、「meets the artist 2007 編集ワークショップ『一冊の本をみんなで作る』」から誕生した書籍「ヨロボン」が販売されている。

「ヨロボン」の中身

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 同書は、昨年6月から「編集」をテーマに活動していたプロジェクトで、公募で集まった22人の市民コラボレーターで構成される「編脳研(へんのうけん)」と、講師を務める哲学者・吉岡洋さん(京都大学大学院文学研究科教授)が作った、山口ならではの話題を取り上げた本。企画、インタビュー、文字起こし、校正、デザイナーへの発注、印刷所への立ち会いなど、すべて参加者の手で行われた。

 本づくりに際し、昨年9月に大内塗職人との公開対談、10月に詩人・中原中也についての公開対談、今年1月に「アート弁当コンテスト」と3つのイベントを開催し、その模様を収録。そのほか、マンガ仕立てのメーキング「GO!GO!へんのうけん」や、「やまぐち“工場萌え”の美学」「瓦そばのルーツと普及に関する社会心理学的一考察」などを掲載する。

 書籍名となった「ヨロボン」とは、「山口」を横から見ると「ヨロ」と読めたことから、「山口本(やまぐちぼん)」という意味で名付けられた。

 「編脳研」のメンバーである40代の男性は「今まで本を読む側で、作る立場に立って考えたことはなかったので、これから本を読むときの意識が変わるのでは。印刷物として残るので、文章を書く精度に苦労した」と感想について話した。

 サイズはA5判で、カラー・モノクロ160ページ、バイリンガル(日英)。発行部数は2,500部。同センターで先行販売しており、11月中旬から全国の書店でも販売する。価格は1,050円。(©マルニ)

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