
「YCAM爆音映画祭2025」が8月28日から、山口情報芸術センター(YCAM=山口市中園町)で開催される。
国内で最高レベルの音響環境といわれる「スタジオA」を会場に、高品質な大音量の中で映画を鑑賞する、同館の夏の恒例イベント。今年は8月31日までの4日間に15作品を上映する。
今年の目玉作品は、2014(平成26)年に惜しまれながら閉館した映画館「吉祥寺バウスシアター」の歴史と家族の物語を描いた「BAUS 映画から船出した映画館」(2025年、日本)。
上映を記念して、同作の監督でミュージシャンの甫木元空(ほきもとそら)さんと、音楽家の井手健介さんによるスペシャルライブ「井手健介&甫木元空 幽体離脱ツアー in YCAM」(8月28日)を行うほか、上映後には甫木元さんと俳優の斉藤陽一郎さん、映画評論家の樋口泰人さんによる「バックステージツアー」(同29日、同作チケット購入者対象)も行う。
同館シネマ担当の前原美織さんは「今年は爆音映画祭が始まった場所でもあるバウスシアターを主題とした『BAUS』を起点に、ライブがあったり、出演キャストや音楽担当が同じ映画を上映したりと、そこから広がって選んだ作品も多い」と話す。
そのほかの上映作品は、「カリガリ博士」(1919年、ドイツ)や「予兆 散歩する侵略者 劇場版」(2017年、日本)など「BAUS」関連作品のほか、「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」(2024年、香港)、「マッドマックス:フュリオサ」(2024年、アメリカ)など。
関連イベントとして、「片岡一郎+大友良英+樋口泰人トークイベント」(同29日、「カリガリ博士」チケット購入者対象)や「細井美裕+樋口泰人トークイベント」(同30日、「Underground アンダーグラウンド」チケット購入者対象)なども行う。
前原さんは「今回も悩みに悩んで、いろいろな作品を選んだ。『BAUS』が中心だが、そのほかにも『ハンス・ジマー&フレンズ: ダイアモンド・イン・ザ・デザート』や『カンバセーション...盗聴... 4Kレストア版』など、古い作品から新しい作品までを振り返るようなラインアップになっている。ただ激しいだけでなく、音の広がりを体で感じるような作品を選んでいるので、ぜひ体験してほしい」と来場を呼びかける。
入場料は、1回券1,700円(前売り1,500円)。スペシャルライブは、一般3,500円(前売り3,000円)。