
宇部・中央で営業していた「ふくろうカフェ アウルの城」(TEL 0836-38-8688)が則貞の住宅街に移転し、8月12日で1カ月を迎えた。移転後は飲食の提供をなくし、フクロウと触れ合うことに特化した店として、新たなスタートを切った。
2017(平成29)年に商業施設「ルナーレ」内にオープンした同店。中心市街地のにぎわい創出を目指して営業してきたが、スタッフの確保が難しくなったことから移転を決断。店主で愛玩動物飼養管理士の資格を持つ赤石泰子さんは「スタッフの卒業などで2人体制になったため、カフェ営業が難しくなったこともあって移転に踏み切った」と経緯を語る。
移転後は、前日までの完全予約制で営業する。入店は1時間の入れ替え制で、フクロウの触り方などの説明を受けた後、2階の触れ合いスペースで40分間の「ふれあいタイム」を満喫できる。料金は1,500円で、4歳から入店可能(小学生以下は保護者同伴)。
触れ合いスペースでは、店主が自宅で飼っていたというメンフクロウの「メンメン」をはじめ、希少種のマレーワシミミズク「ミルキー」、体長70センチほどのユーラシアワシミミク「ラランジャ」、なでると踊りだすニセメンフクロウ「フラ」など、小型・大型合わせて11羽の個性豊かなフクロウたちが来場者を出迎える。
赤石さんは、移転後の様子について「たまご型のハンキングチェアに座って膝の上に乗せて撮影したり、用意しているグローブを付けて腕に乗せたり、間近で見る可愛さや表情の動きを観察しながら、楽しそうに一緒に遊んでもらっている」と話す。場所が変わっても、県外や海外から訪れる人が絶えず、フクロウとの触れ合いをきっかけにファンになる人もいるという。
同店では、フクロウたちとの触れ合いイベントのほか、「お散歩企画」や「フクロウ好きの集い」、出張サービスとして老人ホームや病院での「動物セラピー」なども定期的に実施している。
赤石さんは、「フクロウたちは新しい環境にも慣れ、元気に過ごしている。癒やしと福をもたらす鳥と言われる『福を呼ぶフクロウ』。どのフクロウも優しくて人懐っこい子ばかり。スタッフが手のポーズをするとお辞儀をする子もいる」とフクロウの魅力を語る。
「来店者の皆さまに幸せが訪れて、ゆったりとした時間を過ごし癒やされてもらえれば。笑顔の輪を広げて、宇部の街を盛り上げるきっかけの一助となれれば」とも。
営業時間は11時~17時。水曜定休。