
萩駅・東萩駅の開業100周年を記念し、萩のカフェ「長屋門珈琲カフェ・ティカル」(萩市土原、TEL 0838-26-2933)が10月1日、オリジナル商品「萩の味珈琲 井上勝」を数量限定で発売した。
商品名の「井上勝」は、近代日本の礎を築いた長州ファイブの一人で「鉄道の父」と称される人物。同店がある土原の出身で、日本初の鉄道開通に生涯を捧げた。
店主の小川成一さんは、「私の先祖が鉄道技師で同じ土原出身という共通点もある。自分たちにできる方法で100周年を記念したいと思い、この企画を着想した」と話す。同店は、店内で販売するコーヒー銘柄に偉人を当てはめた味覚表「コーヒー味香の早わかり長州熱血奮闘編」を作成するなど、コーヒーと偉人を結びつけた独自の楽しみ方を提案している。
「萩の味珈琲 井上勝」は、ドリップパック1枚250円、3枚セット箱入り(950円)。1,000個限定で、同店や萩博物館などで販売する。
商品開発を担当した小川真綾さんは、「井上勝の一本芯が通った人柄と、レールにかけたまっすぐな人生から、甘みと柔らかい口当たりの中に、芯の通った酸味を感じられる輪郭のはっきりとした味わいにした。ホンジュラス産の焙煎(ばいせん)度合いの異なる豆をブレンドし、酸味の軽やかさで青年期を、飲み終わった後の舌に残る苦味で壮年期を表現した」と話す。
パッケージのデザインは、萩市のイラストレーター國本愛さんが制作。國本さんは「コーヒーの湯気が列車として走り出すイラストで、メインカラーには鉄色を選んだ。小川さんの想いが伝わるよう分かりやすいデザインを心がけた」と話す。
小川真綾さんは「萩駅・東萩駅の開業100周年を記念する香り高い1杯を目指した。萩の鉄道に思いを寄せるひとときになればうれしい」と期待を込める。
同店の営業時間は9時30分~18時(日曜・祝日は17時)。月曜定休。