山口・小郡下郷のJR新山口駅で3月28日、「SLやまぐち号」出発式が開催される。主催は山口線SL運行対策協議会(山口市滝町)。
当日、新山口駅では出発セレモニーが行われ、30年前の機関士への花束贈呈やテープカット、SL紙芝居の上演などが行われる。毎年出発式には鉄道ファンや関係者、報道陣が駆け付け、在来線のホームは多くの人で混雑する。湯田温泉駅では女将(おかみ)や仲居がプラットホームで、津和野駅では太鼓演奏や紙芝居の上演で、それぞれ乗客を出迎える催しも。
「SLやまぐち号」は、新山口駅から津和野駅まで62.9キロを運行する蒸気機関車。1973(昭和48)年に一度山口線から姿を消したが、SLファンや地元を中心に復活への機運が高まり、1979(昭和54)年に復活。今年8月で復活から30周年の節目を迎えることから、11月までの運行期間中にJR西日本、山口県、沿線の市町が連携して、さまざまな記念イベントが行われる。
現在予定されているのは、車内や沿線のエリアでスタンプを集める「SLやまぐち号スタンプラリー」(3月28日~11月30日)、新山口駅で写真やポスターを展示する「SLやまぐち号・30年の歩み展」(3月28日~)、夜のライトアップしたSLの撮影会などを行う「津和野SLプレミアムナイト」(7月27日)など10イベント。8月1日には、30年前と同じ車両編成(客車12系5両)で運転し、復活当時を再現するという。
SLやまぐち号は今年、3月~11月の土曜・日曜・祝日を中心に86日間運転する。JR西日本によると3月28日~29日、4月4日~5日の空席状況は、上り下りともにほぼ満席だという。(©マルニ)