山口県防府市を舞台にしたアニメ映画「マイマイ新子と千年の魔法」のおいでませ山口 プレミア試写会が11月11日、東京都千代田区内で行われ、声優を務めた女優の本上まなみさん、福田麻由子さん、片渕須直監督が舞台あいさつを行った。
スペシャルゲストとして、山口県出身の松村邦洋さん、鳩山幸首相夫人も駆け付けた。
新子の声を担当した福田さんは「昭和30年代の山口県が舞台の映画。景色や遊びが変わっても、変わらない『友達』の良さがある。山口県には今もおじいちゃんが住んでいて、とても喜んでくれている。世代によっていろいろな見方ができると思うので、ぜひ家族で見てほしい」と自身の感想を明かした。
「さわやかですが清々しく、力強い子どもたちの姿に感動する作品。わたしにももうすぐ3歳になる娘がいて、その成長過程を見ているようでとてもまぶしかった。子どもが一番キラキラしている時期を描いているので、こんな環境を大人としては残していかなければと思う」と話したのは、長子(新子の母)の声を担当した本上さん。
松村さんは「こんなに地元・山口県を描いてくれた作品は、NHK朝ドラの「鳩子の海」以来。感動した。これが山口ふるさと大使としての初仕事。山口県知事に立候補? いやいや… 『東国原は宮崎だろ、松村も山口の知事やって、知事対抗で、早朝バンジージャンプでもやりたいね』(ビートたけしさんのモノマネで)」と話し、会場の笑いを誘った。
鳩山幸首相夫人は「映画は2回見た。わたしも小さいころは新子のように想像力豊かでおてんばだったので、とても懐かしい気持ちになった。子どもたちはいつでも大人の世界、背中を見ながら一生懸命生きている。どんなことがあっても強い力で乗り越えていける。防府市の皆さんも7月に豪雨災害で大きな被害を受けたと思うが、ぜひ強い力で乗り越えてほしい」と語った。
片渕須直監督は「原作者の高樹のぶ子さんの幼少時代を描いた作品だが、高樹さん本人に、ふるさとの風景が360度再現されていると言ってもらった。皆さんのふるさと、今住んでいる場所の千年前はどんな土地だったのだろうと、想像力を働かせて見てほしい」と呼び掛けた。
同作品は、防府市出身の芥川賞作家・高樹さんが、自らの幼少時代をモデルに描いた自伝的小説「マイマイ新子」をアニメ映画化したもの。昭和30年代の防府市を舞台に自分たちの世界を真剣に生きる子どもたちを描いている。
11月21日から全国ロードショーが始まる。