山口・徳地在住の画家が個展-色鉛筆で描く写真のような花々

色鉛筆で描かれたコスモスの花

色鉛筆で描かれたコスモスの花

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 山口・一の坂川沿い千歳橋そばの「ギャラリーナカノ」(山口市中央1、TEL 083-924-6648)で5月11日より、山口・徳地在住の画家である吉村芳生さんによる作品展「色鉛筆で描く花の世界 吉村芳生展」が開催されている。

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 吉村さんの作品は、自宅周辺に咲く花々をモチーフに、色鉛筆で緻密に描いた作品が特徴。3~4色を塗り重ねて色に深みを出しており、離れて見ると写真のように見える。120号、100号の大作を中心に、コスモスや藤の花を描いた作品約20点を展示する。100号の絵を3点セットにしてつなげ、300号サイズになる大作「コスモス」も展示。

 1年前からは、きれいに描いた絵を壊していく作風に変わりつつあり、一度描きあげた絵をサンドペーパーで削ったり、墨を塗ったり、ガムテープを貼って剥がしたりして、それを修復することで新しい絵を生み出している。そうした新しい作風の作品も5~6点展示している。

 高知県の香美市立美術館(高知県香美市)で先月行った展覧会には、5千人を超える観覧者が訪れた。最終日に近づくにつれクチコミで来場者が増え、見る人は「これが色鉛筆で?」「遠目には写真」などの感想を口にしていたという。今後は、広島のデパート、宇部のギャラリー、静岡のデパートなどで個展を控えている。

 吉村さんは、防府市出身。東京や広島で、新聞をそのまま鉛筆で写し取った「新聞シリーズ」や、365日分の自画像を描いた「自画像シリーズ」など、鉛筆を使ったモノクロームの作品を制作。22年前、山口・徳地に拠点を移してからは、「色鉛筆で描く花の世界」をテーマに作品制作に取り組みながら、全国各地で年4~5回のペースで個展を開催している。

 吉村さんは現在の作品について「きれいなだけでなく、そこで精一杯花をつけて繰り返していく姿に目がいくようになり、色鉛筆を使って、いろいろな花を描くようになった。花が持っている神秘的な世界を伝えられれば」と話している。

 同ギャラリーの営業時間は11時~19時。同20日まで(同16日は休業)。

ギャラリーナカノ(©マルニ)

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