山口・阿知須の「礒金醸造工場」(山口市阿知須)は7月13日、アオサを使ったしょうゆ「磯甘雫(いそかんな)」の販売を始めた。
明治末期創業の同社が売り出す同商品は、国内産の大豆や小麦、食塩などに国内産のアオサを使った「国内産にこだわった」アオサしょうゆ。
同商品のキーワードは「香り」。これまでの商品以上に材料の配合・調合やアオサの風味を引き立てるための研究を重ね、国の機関にも研究を依頼。しょうゆの塩分やエキスも改良し、1年半かけて開発した。
「冷ややっこや卵かけご飯などの風味が際立つ食べ方がおすすめ」と同社4代目の礒金大樹さん。「しょうゆを強くするとアオサの風味が出なくなるので、いかにしてアオサを生かすかが問題だった」と振り返る。「アオサの風味高さを感じてもらえれば」とも。
同商品の総合プロデュースを手掛けたヨシイ・デザインワークス(宇部市小串)の吉井純起さんは「今回の商品は社名の『礒金』と磯=アオサが甘く香る滴という2つの意味から名付けた」と話す。「地元を支える地場企業として伝統を守り、地元の味を伝えていってほしい」とエールを送る。
価格は400円(150ミリリットル)。「道の駅きらら あじす」とサンパーク阿知須内JA直売所「新鮮館」で販売している。