宇部・小野の写真愛好家・山根勲さん(75)が4月下旬、山口市でカワセミの交尾の瞬間の写真撮影に成功した。
カワセミは水辺に生息する体長約17センチの鳥で、鮮やかなブルーと細長いくちばしが特徴。繁殖期は3月~8月で、中でも交尾の瞬間は目にすることができる時間も短いことから、写真愛好家の中でも貴重な写真として好まれている。
山根さんがカワセミを前にファインダーをのぞいたのは4月20日ごろ。場所は山口・亀山公園近くの池の木や葉が茂る「少し暗いところ」で、カワセミからの距離は30~40メートルだったという。
撮影成功までを、「その瞬間が撮りたくて同所には何度となく通った。これまでに3、4回シャッターチャンスに出会ったことはあったが、満足いくものを撮ることができなかった」と振り返る山根さん。撮影に当たっては「ISO感度やシャッタースピードの具合などを試行錯誤した」といい、撮影した瞬間には確かな手応えを感じたという。
写真愛好家歴約40年。農業の傍ら趣味として20年ほど前から本格的に没頭し、これまでに山や野鳥などの自然を主に撮影しながらその神秘を目の当たりにしてきたという。
「カワセミは、ほかの鳥にはないいろいろな表情を見せるのでとても魅力的。この写真に満足せずに、これからも貪欲にもっと感動的な場面撮っていきたい」とほほ笑む。