宇部ときわ公園内・常盤湖畔の敷地で現在、ヤギ2匹による除草実証実験が行われている。
環境・芸術・スポーツ・福祉の融合した「先進的モデル公園」を目指す同園が、景観や環境保全のための取り組みとして行う取り組みの一つ。これまでにも官民共同でソーラー照明灯の設置や常盤湖水質浄化装置の実証実験などを行ってきた。
今月20日に実験を始めたのは、常盤湖周遊コース東側、宇部自動車学校(宇部市沖宇部)の南側約250平方メートルの敷地。ヤギは、山陽小野田の農家から無償で借り受けた生後4カ月の雌と1歳の雄で、9時~18時30分の「勤務時間中」、生えている草を食べる。
開始から3日が過ぎた。ヤギは当初、環境に慣れない様子だったというが、今では朝夕には草の柔らかい部分を好んで多く食べ、長いもので40~50センチあった草の長さが10~20センチほどになっている。
同園獣医師の戸田正枝さんは「敷地内には日陰になる休憩用の小屋を2棟用意し、水も常備している。健康状態は良好で食欲旺盛。体調を崩さないために岩塩をなめさせている」と話す。
公園整備局公園緑地課の白井幸雄さんは「昨年までは、園内で刈った草は焼却処分していた。同取り組み終了後に今後については検討していくが、環境にやさしい除草方法の新たなアプローチとして引き続き検証していきたい」と話す。
ヤギに触れることは禁止だが、見学は可能。問い合わせは同園(TEL 0836-51-7252)まで。実証実験は今月24日まで。