山陽小野田市歴史民俗資料館(山陽小野田市栄町、TEL 0836-83-5600)で5月11日、旧山陽町の古い写真を展示しながら来館者に情報を募る企画展が始まった。
展示するのは厚狭図書館が収蔵するモノクロ写真56点。JR厚狭駅周辺の航空写真や厚狭の鴨橋、漁港、炭鉱、神社などの風景や建物を写す写真が並ぶが、これらの正確な撮影場所や年代は不明。
同展では来館者から写真に関する情報を募り、古写真を「文化財」として有効活用するための基礎づくりを目指す。集めた情報を過去の資料と整合性を取りながらデータベース化していく。
同館の学芸員・溝口純一さんは「昭和中期のものと推測される写真が多いが、正確には分かっていない。古写真は地域の歴史や風俗の変遷を知る上で貴重な資料だが、情報を明らかにしなければ活用できない。多くの情報を集めることで、一つ一つの推測を確証に変えていきたい」と話す。
「厚狭図書館には数多くの古写真があるが、今回はわずかなヒントが感じられるものを展示した。当時の様子を懐かしむこともできる。昭和の時代のこの地域をふり返りながら知っている情報や思い出したことがあれば教えてほしい」と呼び掛ける。
開館時間は9時~17時。月曜・祝日休館。入館無料。6月25日まで。7月14日~27日は同様の展示を厚狭地区複合施設でも行う。