山口・一の坂川沿いに2月24日、ギャラリー機能を備えたドイツワイン専門店「オーバーヴィーゼ」(山口市後河原、TEL 083-902-7100)がオープンした。
同店は住宅の1室を改装した店舗で、オーナーの上原さんが長年交流を続けてきた、ドイツの醸造家から直接輸入したワイン13種を販売する。価格は1,500円~5,000円程度。店内では開店にあたって準備した13種類のワインが展示販売される。「ドイツワインはぶどうのできる北限。ぶどうの成熟に時間がかかるが、高品質のワインを造るために収穫の時期を他の国々より1ヶ月遅らせている。ゆっくりと完熟させることで果実味豊かなドイツワイン独特の味が生まれる」(上原さん)のだという。希望のワインがあれば取り寄せも可能。
店名の「オーバー」は「上」、「ヴィーゼ」は「野原」の意味を持たせた。「ヴィーゼは、人が暮らしたり、おいしいものが育つところ。その上で、うれしいことも楽しいことも共有して分かちあえる場所にしたい」(上原さん)との思いが込められている。
上原さんは山口日独協会で交流を続けていたことが、ドイツワインを好きになったきっかけだったと振り返る。ワインは元々個人で楽しんでいたが、「いろいろな人にドイツワインを飲んでもらいたい。作り手の思いが伝わるようなことをしたい」と1年前に開業を決意し、準備を進めてきた。昨年春には自宅を改築し、11月に一般酒類小売免許の資格も取得した。輸入販売業になるため、検疫関係の手続きが大変だったという。
また、街をアートでいっぱいにするイベント「アートふる山口」にも毎年参加し、「上原邸」として絵画などの展示を行ってきたことも、同店開業のきっかけの一つになった。店内はギャラリーとしても活用し、オープン時には山口市在住の能面師、矢次杢忠(やつぎもくちゅう)さんの作品を展示する。
営業時間は10時~19時。不定休。
オーバーヴィーゼ(©マルニ)