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厚狭のパン店「アップルベリー」が閉店 15年の歴史に幕、家族で再出発へ

左から真綺さん、弓妃舞さん、弘文さん、利恵さん

左から真綺さん、弓妃舞さん、弘文さん、利恵さん

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 山陽小野田・厚狭のパン店「アップルベリー」(山陽小野田市郡、TEL 0836-72-0035)が6月30日で閉店することがわかった。

デニッシュやベーグルなどが並ぶ店内

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 地元出身の山本弘文さんが、妻の利恵さんと2008(平成20)年6月25日にオープンした同店。当初から「子どもに食べてもらいたいパン」をコンセプトとして、合成着色料や乳化剤、保存料などを使わず、素材本来の味を生かしたパンを提供。宇部や下関などからの来客も多く、幅広い世代に親しまれてきた。

 閉店について、店主の弘文さんは「神奈川・平塚でカフェのバリスタとして働いていた長女・真綺(まあや)は、子どものころから店を持つのが夢で、2年ほど前から家族で話し合い、新しい場所でパンとカフェの店をすることに決めた」と話す。

 「県外の証券会社に勤めていた次女・弓妃舞(ゆいむ)が経営管理やマネジメントを務めてくれることになり、家族が集結する。15周年を区切りとし、家族で新たな道を歩むことを決めた」とも。新しい店は、神奈川県内を予定しているという。

 店長を務める利恵さんは「素材を大切にした安心安全なパン作りを続けてきたが、健康に配慮するお客さまが求めてくれた。SNSで閉店を公表した後は『寂しいけどこれからも応援してるね』と温かい言葉をかけてもらっている。これからは娘たちが主役なので、サポートに回りたい」と笑顔を見せる。

 長女の真綺さんは今年3月で退職し、「アップルベリーを最後まで見届けたい」と店を手伝っている。真綺さんは「描いていた夢がいよいよ現実になる。不安はあるけど楽しみな気持ちでいっぱい。両親も妹もいてくれるので心強い」と話す。

 弘文さんは「お客さまの要望もあり、いずれはパンのネット販売もしていきたい。違う場所にいたとしても今の時代のしくみを活用して、これまでのお客さまとつながっていきたいし、恩返しができれば。お客さまの支えがあって今があり、これからがある。言葉で言い表せないほど感謝の気持ちでいっぱい。最後までいつも通り全力で頑張りたい」と話す。

 営業時間は10時~18時。日曜・月曜・祝日定休。最終日まで、パン購入客に「ラスク」を進呈する(数に限りあり)。

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