和綴じ本をテーマにした企画展「わほんのえほん」が7月2日、「十朋亭維新館」(山口市下竪小路)で始まった。
さし絵の入った伝記や物語、名所図絵を通じて、本の成り立ちや和綴じ本の仕組みを紹介する同イベント。山口県立山口図書館が所蔵する「百人一首 一夕話 巻之三」(~8月12日)、「うなゐのとも 初編」「北斎漫画八編」「薄紫宇治曙二編」(以上8月14日~9月23日)、山口市歴史民俗資料館が所蔵する資料などを展示し、和本の歴史や資料の解説パネルを設置する。
同館学芸員の立石智章さんは「ちょうど夏休み期間ということもあり、小中学生にも分かりやすいものをと企画した。数年前から行っている小学生向けの『和綴じ本づくりのワークショップ』が好評だったこともあり、より理解を深めてもらおうと和綴じ本をテーマに選んだ」と話す。
期間中、学芸員が展示ストーリーや資料について解説する「ギャラリートーク」(7月21日、8月18日) や、小学生向けワークショップ「和とじでじゆうちょうを作ろう!」(7月28日、8月4日、予約制、先着4組)を行うほか、昔のおもちゃや歴史マンガが楽しめる交流スペース「あそばんだい」も開設する。
立石さんは「歴史の展示というと固い内容になりがちだが、今回は夏休みということで挿絵入りの和本を多く展示している。『昔の人はどういった絵を見て楽しんでいたのかな?』という気楽な気持ちで見てもらえたら。同時開催している『あそばんだい』で、昔のおもちゃを実際に触って楽しんでもらいたい」と来場を呼びかける。
開催時間は9時~17時。火曜休館。9月23日まで。