
「道の駅萩・さんさん三見」(萩市三見)で7月16日、萩市立三見小中学校の生徒たちによる「玉ねぎ販売会」が行われた。同校が取り組む「バクチノキ紹介プロジェクト」の一環で、三見地区にある県指定天然記念物「バクチノキ」のPR看板制作資金を集めることを目的に実施した。
三見小中学校では、地域住民が学校を支える「学校運営協議会」を定期的に開催し、地域の活性化について議論している。昨年は、JA三見女性部の支援を受け、同校で7年前から生産している玉ねぎの販売を行った。その収益を元に、生徒たちが地域を盛り上げるためのアイデアを話し合った結果、「三見の眼鏡橋は看板もあり有名だが、バクチノキには看板がないので設置して盛り上げたい」という意見から、「バクチノキ紹介プロジェクト」が発足し、看板制作が決定した。
看板制作の資金集めのため、今年も「玉ねぎ販売会」を実施した。生徒が考案したオリジナルキャラクター「タマたろう」がデザインされたパッケージに入った玉ねぎは、1袋4個入りで150円。小学部の全生徒9人(全校生徒22人)が参加し、用意した玉ねぎ46袋が完売。参加した生徒は、「売るのは難しかったけど楽しかった」と笑顔を見せた。
販売体験の場所を提供した「道の駅萩・さんさん三見」の藤田賢治郎駅長は、学校運営協議会委員も務める。「子どもたちが三見の魅力を発信してくれることが嬉しい。地域に興味を持つ子が増えるきっかけになれば」と、生徒たちの活動を温かく見守っている。
三見小中学校の見好敏和校長は、「実際に販売体験をすることでキャリア教育にもなる。将来的に三見や萩を盛り上げ支える子どもに育ってもらいたい」と、今回の取り組みが子どもたちの成長につながることを期待している。