
宇部の市民活動センター「青空」(宇部市新天町1)が、7月31日をもって閉館する。
同センターは、市民活動団体やNPO、ボランティアなど、公益的な活動を行う人々や、これから活動を始めようとする人々にとっての拠点施設として、2001(平成13)年1月27日に開設。活動に関する相談受付、団体間のネットワーク構築支援、情報発信、活動場所の提供など、そのサポート内容は多岐にわたった。
開設以来25年にわたり運営してきたNPO法人「うべネットワーク」理事の山田節子さんは、「開設当時は市民活動が一番活発な時期だった。女性がメインだったボランティアなどの市民活動に男性が参加するようになった一方で、みんなが忙しい時代になり、市民活動全体が下火になったり、インターネットの発達があったりと、どうなることやらと思ったこともあったが、何とかやってこれた」と振り返る。
「さまざまな団体が集まってできたセンターで、当時珍しかった夜間利用も問題なく継続できたのは、利用者の方々の協力のおかげ」とも。
閉館に伴い、8月9日からは宇部市役所本庁舎「市民交流棟」1階に「宇部市民活動支援センター」が新たにオープンする。運営はこれまでと同様に「うべネットワーク」が担い、既存の各団体の情報収集・発信、相談業務、場の提供に加え、新たに自治体などの地域コミュニティーに関する相談も受け付ける。団体登録料は無料。
山田さんは「宇部市が『みんなで創る宇部』を掲げているように、市民活動が元気になれば、宇部が元気になるとの思いから活動が始まっている。今一度しっかりと支援していくことで、高齢化や資金不足、リーダー不足などの課題を解決し、元気な宇部を取り戻したい」と、新センターへの期待と決意を語る。
また、「最近はさまざまな情報がインターネットで得られることもあり、人と人をつなぐことが大きな仕事になってきている。新たな施設でも『人と人をつなぐ場所』として、市民活動、地域活動の活性化を目指して活動していきたい」と、今後を見据える。
「青空」の会議室などの設備は来年3月まで利用可能。