
交流拠点施設「湯田温泉こんこんパーク」(山口市湯田温泉5)内に、コーヒースタンド「APRICITY COFFEE(アプリシティコーヒー)」がオープンして3カ月がたった。オープン日は6月1日。
店主は神奈川県出身の田中悠介さん。カフェ経営を目指して京都でコーヒーの焙煎(ばいせん)などを学んだ後、両親の地元である山口県に妻と共に地域おこし協力隊として移住。夫婦で協力隊に参加したのは山口市初だった。
地域おこし協力隊時代に「湯田温泉こんこんパーク」の開業準備に携わった縁から、同施設内のチャレンジショップとして出店が実現した。出店した場所は、独立を目指す店が期間限定で入居できる仕組みで、田中さんも将来は別の場所での出店を視野に入れている。
店名の「APRICITY(アプリシティ)」は「冬の日に感じる太陽のぬくもり」を意味する古語。田中さんは「冬の日差しのように、日々の暮らしの中でふと感じる小さな幸せを、コーヒーを通じて届けていきたい」と店名に込めた思いを話す。
同店はテイクアウト専門で、施設内のベンチなどで飲食できる。生豆を仕入れて自家焙煎したコーヒーを提供し、コクのあるブラジルのダテーラ農園の豆や、華やかな酸味を持つエチオピアのイルガチェフェ・イディドなど、こだわりの豆を使用している。
現在は、暑い季節に合わせた限定メニューも用意している。「フローズンコーヒーミルク」(630円)はシャリッとした口当たりが特徴で、「アフォガード」(720円)は熱々のエスプレッソをバニラアイスにかけ、大粒チョコ入りクッキーを添えてリッチなスイーツに仕立てる。「エスプレッソトニック」(630円)も提供する。
レギュラーメニューは「ドリップコーヒー」(600円)、「カフェラテ」(550円)、「水出しコーヒー」(600円)など。
オープンから3カ月がたった。田中さんは「『美味しい』と言ってもらい、リピートしてもらえるのが励みになっている。お盆やイベント時には県外からも多くの人が訪れてくれる。コーヒーを通じて人が集い、会話が生まれる場にしていきたい」と話す。
営業時間は11時~17時。火曜定休(不定休あり)。