![収穫を迎えた宇部・藤河内のキクラゲプラント](https://images.keizai.biz/yamaguchi_keizai/headline/1350348272_photo.jpg)
中華料理の食材として知られるキノコ「キクラゲ」が現在、宇部・藤河内のプラントで初収穫されている。
キクラゲの生産管理・販売を行うサンアロー(宇部市芝中町、TEL 0836-35-0035)が山口展開の一環として運営する同プラント。同社は熊本など九州を中心に100棟を構えており、県内では光・田布施・平生に次ぐ4カ所目となる。
茶畑に近く自然に囲まれた環境のビニールハウス2棟で1200菌床を栽培。ボーリングで水脈を当てて水を引き、電気を通し約1年をかけて設備を整えた。9月15日に初めて菌付けを実施した後2~3週間で芽吹きを始め、今月上旬に初の収穫を迎えた。1株の重量は約700~800グラム。
ハウスの中の湿度は約90%、気温30度。1周期で約4カ月間収穫でき、約1トンの収穫を見込む。次回の菌付けは来年4月ごろを予定。「キクラゲの国産率は約1%しかない。キノコの中で最も栄養素が高く、生シイタケやナメコと比較して鉄分・カルシウムは約40倍などと体にもいい」と近安裕司社長。
今後については、「日常的に食べる習慣がないだけに普及に時間がかかると思うが、地元企業とのコラボなどで浸透させていきたい。『長州生きくらげ』としてブランド化を進め、地産地消という面で宇部から流通させていく。キクラゲを料理の『脇役』から準主役にするため、全国展開もしていければ」とも。
価格は、乾燥キクラゲ(20グラム)=398円、生キクラゲ(100グラム)=350円。コープ宇部店(恩田町2)や同プラントの事務所で購入できる。11月末ころから本格的にスーパーで流通させるという。