食品加工機械を製造する「ヤナギヤ」(宇部市善和、TEL 0836-62-1661)がテレビドラマ「泣くな、はらちゃん」の撮影に無償で貸し出した機械が主演者らのサイン入りで返却され、話題になっている。
TOKIOの長瀬智也さんが主演し、今年1月~3月に日本テレビ系で放送された同ドラマ。作中にかまぼこ工場が登場することから、昨年11月に同局美術スタッフからの機械提供オファーを受諾。3月13日の撮影終了までの約3カ月間、生田スタジオ(神奈川県川崎市)で「活躍」し、同23日に同社に戻った。
提供したのは、同社製品の中で最も古い歴史を持つというかまぼこの原料などをすりつぶす石臼(うす)の付いた「擂潰(らいかい)機」3台。そのほか、プラスチックバケツや他社の製造機もそろえて陸路で現地まで運搬した。放送ではたびたび登場し、主演の長瀬さんや女優の麻生久美子さんらとの「共演」を果たした。
返却された機械には、同社への「お礼」として、出演した麻生さんや忽那汐里さんなど6人のキャストの直筆サインが記されているほか、全話の台本と薬師丸ひろ子さんや甲本雅裕さんなど8人の直筆サイン色紙がプレゼントされた。
「当社の製品やロゴが映るシーンではドキドキしながら視聴していた」と同社経営企画部の水野正幸さん。「かまぼこ業界のイメージアップや、かまぼこの良さが伝わればと貸し出した。再来年の当社100周年に向けて記念として保存していければ」と話す。「今後も業界発展につながることには積極的に協力したい」とも。