「第25回UBEビエンナーレ」(現代日本彫刻展)が9月29日、ときわミュージアム野外彫刻展示場(宇部ときわ公園内)で始まった。
「ビエンナーレ」は「2年に1度開かれる美術展覧会」の総称で、1961(昭和36)年から隔年で開かれているUBEビエンナーレは、現在開催され続けているビエンナーレの中では世界3番目の歴史を誇る。
昨年秋に行われた模型審査には世界36カ国から308点の応募があり40点が入選。そのうちの実物制作に進んだ18点を野外彫刻展示場に展示。入選した残り22点の模型作品は、同ミュージアム第2企画展示室に展示している。
今月28日に行われた選考委員会で8作品の入賞が決まり、大賞(宇部市長賞)には大阪市出身の作家・冨長敦也さんの作品「Our Love(アワ ラブ)」が選ばれた。
3色のトラバーチン(石灰質化学沈殿岩)で作られたハート型の同作品は「石に宿る原始的なエネルギーをダイナミックに捉え、古くから果実や成敗に起源を持つハート」を表現。今夏、同会場などで市民参加型のイベントとして最終仕上げの研磨作業を実施した。
そのほか、宇部興産株式会社賞には、「大きな形(全体)は、小さな形(細部)を包括している」ことをコンセプトにした外礒秀紹さんの作品「Sin(サイン)」が選ばれた。
彫刻を間近で鑑賞できるほか、「見て触って体感できる」のが魅力の同展。来場者による人気投票で決める「緑と花と彫刻の博物館賞」も実施。投票期間は10月20日までで、11月3日の「宇部まつり」で結果を発表する。
入場無料。11月24日まで。