山口・緑町の「山水園」(山口市緑町、TEL 083-922-0560)で9月14日、「薩摩琵琶 幽玄」が開催される。
同イベントでは、老舗日本旅館「山水園」の庭園で薩摩琵琶の一人者である荒井姿水(あらいしすい)さんと荒井靖水(あらいせいすい)さんが出演し、2本の薩摩琵琶による演奏を行う。尺八の名手である吉岡龍見さんも出演し、尺八古典の難曲を披露、琵琶と尺八のセッションも行われる。演目は平家の末路を描いた「壇ノ浦」をはじめ、「俊寛」「鶴の巣篭り」「三山」など、6~7曲を予定。
薩摩琵琶は、武士道や歴史的な合戦の物語を題材にした曲が多く、華やかで力強い撥(ばち)さばきと歯切れの良い語り口調が特徴。山口県内にはプロの琵琶奏者が少ないこともあり、本格的な演奏会はあまり行われていないという。
主催者の小澤由己子さんは、毎年同会場で日本文化の魅力を伝えるためのイベントを開催しており、昨年は能の舞台を行った。小澤さんは「今回は一流の演奏者に来てもらい、日本の楽器の良さを伝える。若い人たちにも来てもらって、日本文化に触れてもらいたい。ホールではなく庭で行うので気持ちがいいし、親しみやすいのでは」と話している。
開演は18時30分。料金は、S(椅子席)=4,000円、A(芝生席)=3,500円、当日券は各500円増。雨天時は、同旅館大広間で上演する。問い合わせは、「薩摩琵琶を聴く会」の小澤由己子さん(TEL 090-8244-9386)まで。
山水園(©マルニ)