「ボウリングの森」(山口市泉町)で9月28日、公開対談「進化する伝統-300年後の大内人形-」のプレイベントとして大内塗職人の小笠原貞夫さんと哲学者・吉岡洋さんによるボウリング対決が行われた。
同イベントは、同29日に山口情報芸術センター(山口市中園町)で開催される公開対談のプレイベントとして行われたもので、小笠原さんがボウリングの名手でもあることから実現した。大内塗職人でありながら、ボウリングが得意という小笠原さんのギャップや、小笠原さんの職人ではない側面を見てもらいたいと企画された。「meets the artist 2007 編集ワークショップ『一冊の本をみんなで作る』」のプロジェクトの一環。
当日は、スタッフや同プロジェクトのワークショップ参加者で構成される「編脳研(へんのうけん)」メンバーら14人が参加し、小笠原さんと吉岡さんのボウリング対決を見守った。勝敗は3ゲームのスコアの合計で競う。結果は、1ゲーム目=小笠原さん134:吉岡さん100、2ゲーム目=同152:同88、3ゲーム目=同164:同79で、大内塗職人の小笠原さんが見事勝利した。
吉岡さんは「面白かった。ボウリングが得意ではなく、始めから勝てないと思っていたので気が楽だった。周りのギャラリーに気が散ってしまったが、小笠原さんは投げるときに周りをシャットダウンして集中して投げる能力を持っているようだった」と話し、小笠原さんは「本当の試合ではないので、緊張感なくできて楽しかった。1ゲームの平均スコアは約165なので、今日はあまり良いスコアが出なかった」と感想を話していた。
ボウリング対決の様子は写真撮影されており、同プロジェクトが来年春に刊行する書籍でも使用されるという。
山口情報芸術センターmeets the artist ブログHiroshi Yoshioka桑原大内塗店関連記事(山口経済新聞)-伝統工芸「大内塗」をテーマに公開対談(©マルニ)