山口・嘉川の酒造会社「金光酒造」(山口市嘉川、TEL 083-989-2020)は10月2日、酒蔵を改装して展示・試飲スペースをオープンした。
同社では、酒蔵の一部の商品置き場にしていたスペースを改装して、約20坪の商品展示、販売、試飲、休憩スペースにした。明治初期に作られたという酒蔵のイメージを損ねないように、改装部分の木にも古さを出し、灯りを落として蔵のイメージを出しているという。同社の代表銘柄「山頭火」にちなみ、山頭火の句や、山頭火が使っていたのではないかという笠など、山頭火ゆかりの小物がディスプレーされている。
商品展示コーナーでは、同社の商品と説明を陳列しており販売も行う。日本酒のことを知ってもらいたいと、同社のパンフレットや日本酒の豆知識が書かれたリーフレットなども設置。試飲コーナーでは、常時3種類の酒と仕込み水を試飲できるようになっている。7~8人が座れる椅子も用意し、休憩スペースとしても利用できる。希望者には、どのような工程で酒を作っているか説明する酒蔵見学も実施。
同社では、4~5年前から展示スペースを作りたいという構想はあったが、倉庫や狭い道路などの問題があり踏み切れなかったという。今年6月にアドバイザーに相談したのがきっかけで、思い切って改装を決意。同社駐車場までの道路が拡幅されたことも重なり、9月から工事に入り、10月のオープンとなった。
同社の金光明雄社長は「どういう酒作りをしているか理解し、同社の酒の種類の多さを知ってもらいたかった。交通の要衝である新山口駅から車で10分程度であることから、いずれは観光バスが立ち寄るよう観光ルートに組み込んでもらえれば。これから売り込んでいきたい」と話している。
営業時間は10時~16時。日曜・祝日定休。「10人以上の団体の場合は、早めに予約してほしい」(同社)とも。
金光酒造(©マルニ)