宇部ときわ公園(宇部市則貞3)内でリニューアルが進められてきた「ときわ動物園」の一部が3月21日、オープンした。
オープンしたのは、動物園ゾーン全体の1.9ヘクタールのうち「アジアの森林ゾーン」と「学習施設ゾーン」の約0.9ヘクタール。残りの「中南米の水辺ゾーン」などの3ゾーンは2016年春のオープンを予定する。
アジアの森林ゾーンでは、シロテテナガザルやトクモンキーなど5種類のサルと、コツメカワウソを飼育・展示。動物が生息する自然環境を再現することで本来の行動を発揮できる「環境生息展示」を採用した園内では、動物が木から木へ渡る様子や自由に動き回る姿などを間近に見ることができる。
水嫌いなシロテテナガザルの特性を生かして水堀で囲んだ柵のない展示方法を採るほか、ボンネットモンキーとコツメカワウソは国内初の同居展示を行う。
学習施設ゾーンには、動物や自然環境について学びながら体験できる施設「モンスタ」を新設。同館では今後、季節に応じたイベントや時事を盛り込んだ内容で展開する。このほか、動物園出口には土産品を販売する「TOKIWA ZOOベニア館」も新設した。
オープン当日は6時40分から行列ができ始め、9時30分のオープンまでに約300人が並び、同日は4669人が来園。翌22日には5170人が来園し、初の週末は「予想以上」(宇部市常盤公園管理課)の9000人を超える来園者数を記録した。
久保田后子宇部市長は「市制施行90周年事業として4年間かけて準備を進めてきた。この日をようやく迎えることができ今は喜びと安堵(あんど)の気持ち。ときわ公園は本市の大きな観光資源。これからは動物園を当園のメーン施設として位置付け、市内外に発信して観光客数の増加につなげたい」と期待を込めた。
開園時間は9時30分~17時(春休み、夏休み、冬休み、ゴールデンウイーク期間中、土曜・日曜・祝日は9時から)。入園料は、一般=500円、3歳以上中学生以下=200円、70歳以上=250円。問い合わせは宇部市常盤動物園協会(TEL 0836-21-3541)まで。