キムチやキンパなどを製造販売する「魔法使いのキムチ屋さん」(宇部市明神町3)が12月13日、宇部にオープンした。
運営は、農業法人「KENブランド」(西岐波)で、同社は昨年12月から宇部を中心に移動販売車でイベント出店していた。長尾晃治社長は「自分たちで育てた米を知ってもらい、より多くの人に手にとってもらえたらと、物件との縁もあって実店舗の出店を決めた。移動販売は今後も継続していく」と話す。
店長は長女の風海(ふうか)さん、副店長は長男の春希さんが務める。3年ほど前から農業を手伝う風海さんは「米作りは力仕事もあり、日々の作業は大変だが、美味しいと喜んでもらえることがなによりうれしい。愛情を込めて魔法使いのように変化させていけたらと店名を『魔法使いのキムチ屋さん』にした。子ども連れや年配の方など、誰もが気軽に来てもらえる店になれば」と笑顔を見せる。
同店で販売する商品は、同社が所有する農地(山陽小野田=11ヘクタール、阿知須=7ヘクタール)で栽培した米と、市場から仕入れる野菜を使用して製造する。店内で自社栽培の米(品種は「きぬむすめ」)も販売し、価格は白米3キロ=1,500円、白米5キロ=2,500円、白米10キロ=5,000円、玄米30キロ=1万5千円。
提供する自家製キムチは、昆布やカツオ、フルーツなどを使用し、「いかキムチ」(600円)、「白菜キムチ」「大根キムチ」「小松菜キムチ」「白ネギキムチ」「ニラ人参キムチ」(以上500円)、「いりこキムチ」(400円)などをそろえる。
「キンパ」(500円)は、自家製キムチや豚肉、ニンジン、たくあんなどを巻き、「プルコギキンパ」や、ヤンニョムチキンとキンパの「キンパセット」(以上600円)のほか、韓国の細巻き「コマキンパ」(350円)などをそろえる。
弁当は、「肉野菜炒め」「トンカツ」「チンジャオロース」「豆腐ハンバーグ」「とりチリとニラ人参キムチの春巻き」「唐揚げカレー」などを日替わりで提供する。価格は600円。
揚げ物は注文を受けた後に調理し、プレーン・ヤンニョム・甘辛・コンソメの4種類を用意する「韓国チキン」(500円)のほか、塩・バター醤油・コンソメ・のり塩・オリジナルの5種類を用意する「シャカシャカポテト」(400円)、「チーズボール」(400円)、「チーズハットク」(600円)などを提供する。
長尾社長は、「米は毎日何気なく食べ、日本人の主食として欠かせないが、農業従事者の高齢化や担い手不足など課題は多い。若い世代に来店してもらえるように韓国トレンドも取り入れ、農業に興味を持ってもらいたい。いずれは若い世代に農業人材育成もしていければ」と意欲を見せる。
営業時間は、11時~18時(揚げ物は17時まで)。