プラモデル専門店「オキモケイ」(山口市吉敷下東2)が12月7日、オープンから1カ月を迎えた。圧倒的な塗料の品ぞろえと、愛好家が交流できる制作スペースを備え、地域の模型文化の新たな拠点として注目を集めている。
店主を務めるのは、宇部市出身の沖健一さん。昨年11月から山口市内の創業支援施設「mirai365」でチャレンジショップを運営してきたが、「塗料や工具などのラインナップを充実させ、愛好家同士が交流できる場を作りたい」との思いから、現在の場所に店を構えた。
店内では、人気の「ガンプラ(ガンダムのプラモデル)」をはじめ、飛行機、自動車などの模型本体のほか、塗料や工具類を幅広く販売。中古模型の買い取りや委託販売も行う。
沖さんは「塗料の品ぞろえは県内一と自負している。西日本では和歌山県の店舗と当店でしか扱っていない希少な商品もあり、これまでは広島や福岡まで足を運んでいたファンにも喜んでもらいたい」と胸を張る。
同店の大きな特徴は、店内に設けられた制作・塗装環境だ。「制作スペース」(1時間=300円、4時間パック=1,000円)を8席、「塗装ブース」(1時間=500円)を3席完備。制作スペースは、英国発のミニチュアゲーム「ウォーハンマー」のプレイスペースとしても利用できる。
沖さんは「毎日誰かが訪れ、作業をしながら仲間との会話を楽しんでいる。先日は出張で東京から来られた方が立ち寄って制作し、居合わせたお客さんと意気投合して駅まで送ってもらっている場面もあった。そんな温かい交流こそが、私が作りたかった風景」と笑顔を見せる。
今月12日には、今年9月に惜しまれつつ閉店した「さかた玩具店」(周南市)で使用されていたショーケースを譲り受け、店内に設置した。今後は来店客が制作した作品を展示していく予定だという。
「専門店として量販店にはない品ぞろえを追求するのはもちろん、お客さん同士が楽しく過ごせることを一番大切にしたい。移転の際も多くのお客さまに手伝っていただき、その支えを実感した。訪れる人にとって、何より居心地の良い場所であり続けたい」と沖さん。
営業時間は、12時~19時。水曜・木曜定休。