宇部を中心にラーメン店「一久」を展開している一久食品(宇部市岬町3)が12月25日、新メニュー「つけ麺」の提供を始めた。
こってりとした独特の味と風味が特徴の同店のラーメン。宇部・山陽小野田では長年親しまれているが、今回の新メニューはラーメンとは違う麺、スープを使用している。
同社専務の紀ノ崎正之さんは「つけ麺のスープは魚介ベースが一般的だと思うが、当店は豚骨ベース。これまでのつけ麺の概念を捨てて『一久でしか食べられないつけ麺』を目指し、3年かけて開発に取り組んだ」と話す。
価格は700円。注文時に麺のゆで加減を「アツゆで」「ヒヤゆで」から選べるほか、トッピングメニューに「チャーシュー」(240円)、「シナチク」(210円)、「わかめ」(80円)、「もやし」「ネギ盛」(以上50円)などを用意する。
今回の新メニュー開発で最も苦労したのが「麺作り」。提供したい量の麺を中華麺にすると「口の中でごわごわする上に胃に麺がたまる感じがして、おいしく食べられなかった」ため試行錯誤を繰り返し、「うどん粉」での麺作りにたどり着いた。その結果、理想的なつるつるとしたうどんのようなのどごしの麺が完成した。
「おすすめは『ヒヤゆで』。麺が締まって、よりつるつるとした食感を楽しむことができる」と紀ノ崎さん。「食べ終わった後にスープの中にご飯を入れて『ねこまんま』にして食べるのが通の食べ方」とも。
提供開始から3週間ほどが過ぎた。「味には自信があったものの、宇部近辺でつけ麺が浸透していないので売れ行きが心配だったが、これまでのところ予想以上の売れ行き」と、ホッと胸をなで下ろす。
同メニューは現在、岬店のみで提供している。今春ごろには他店でも随時提供を始める予定。