宇部・美祢・山陽小野田を舞台にさまざまなプログラムで展開する産業観光バスツアー「大人の社会派ツアー」が6月1日、始まった。
石灰石やセメント、炭坑などの産業で栄えた同地域の産業観光の推進や地域振興などを目的として2008年に始まった同ツアー。今回は2コースを新設し、6月~12月の7カ月間に19コース(38回)を予定。新規客の獲得や参加者年齢層の拡大を狙い、前年度よりも価格帯を下げるなど、若年層にも利用しやすくした。
初日は、30キロに及ぶ日本一長い私道・宇部興産専用道路をバスで走行して宇部・美祢を巡る「第1章 セメントの道 石灰石鉱山と宇部興産専用道路」を実施。北九州や東京からの参加者も含め30~80代の25人が参加した。
山口宇部空港を発着地に秋吉台科学博物館や宇部興産伊佐セメント工場(以上、美祢市)を訪れたほか、宇部興産の見学施設「UBE-i-Plaza」(宇部市)なども訪問。約8時間のコースの中には工場や施設で社員からの説明もあり、参加者は宇部・美祢発展の礎となった産業の観光を堪能した。
宇部市内から参加した40代の男性は「以前からツアー自体は知っていたが、いつも満席だったので今回は念願の初参加。このツアーは普段は絶対に入れない場所に行けるのが最大の魅力。今日の内容にはとても満足」と笑顔を見せる。
同じく市内から参加した60代の女性は「ずっと地元に住んでいるが、こんな素晴らしい場所があるとは知らなかった。宇部興産のダブルス・トレーラーの運転席乗車体験は特に感激。すでに12月までのいくつかの別コースにも申し込んだ。次回も楽しみ」と話す。
「初日は満席で好調なスタートが切れた」と話すのは、同ツアーを企画する宇部・美祢・山陽小野田産業観光推進協議会事務局の藤原克規さん(宇部観光コンベンション協会)。「本年度はツアー全体で2000人の参加を目標にしている。現在の予約状況は前年度参加者の7割程度。7月ごろまでは順次定員に達しつつあるが、6月はまだ若干の空きがあるので、多くの方に参加いただければ」と呼び掛ける。
問い合わせは宇部観光コンベンション協会(TEL 0836-34-2050)まで。