宇部・東岐波の「丸尾漁港」(宇部市東岐波)で9月6日朝、黄金色をした魚が捕獲された。
捕獲された魚は「ソウシハギ」の幼魚で、ゴールド・イエロー系統の体に、ライトブルーの波状模様と黒い斑点が特徴。体長は約17センチ。フグ目カワハギ科の魚で、成魚になると茶系統に変化し、全長約70センチにまで成長する。通常はインド洋や大西洋などの熱帯海域に生息する魚だが、近年では日本海側や瀬戸内海での発見も相次いでいるという。
発見したのは、県漁業協同組合東岐波支店の漁師・酒井雄治さん。漁を終えた競り前の8時ころ、港内に停泊する漁船の近くで泳いでいるところを見つけ、同店加工部のスタッフ3人と一緒に網ですくい上げた。
「色からも見慣れた魚ではなかったので、珍しさから捕まえた。17年間漁師をしているが初めて目にしたので初めは何の魚か分からなかった。漂流物や藻に混じって流れてきたのでは」と酒井さん。
捕獲後は、体に傷もついておらず状態は「とても元気」。食用にもなり得るが、腸にテトロドトキシンよりも強い毒・パリトキシンを持つことからも「弱る前には海に返すが、3日ほどは生けすに置いておく」と話している。
同漁協の市場で見学できる。問い合わせは同店(TEL 0836-58-2142)まで。