山口・道場門前の岡村邸「はりはり」(どうもんパーキング横)で9月3日18時から、生と死をテーマにした前衛舞踏で全国を飛び回るダンサー・歌舞伎昌三(かぶきまさぞう)の演舞が繰り広げられる。入場・料金フリー。
厳選素材と雑穀レストラン&カフェ「月光荘」(山口市平井822-7山大通りオフィスビル2階、TEL083-902-8100)が、昨年10月の開店以降初めて試みるイベントの一つ。同店誕生のきっかけとなった、三重県亀山市のオーガニックレストラン「月の庭」のオーナー・岡田昌さん、桂織さん夫妻の来山にちなんだ企画で、きのう2日にはウエルカムミニライブや岡田夫妻のフリートーク、雑穀や無添加調味料を使っての料理教室などが開かれた。最終日のきょうは、同オープンハウスに会場を移し、歌舞伎昌三こと岡田昌さんによる舞踏ライブを開催する。
岡田さんが舞踏を始めたのは3年前のこと。それも、余命2年のがん宣告を受けたわずか半年後。一切の化学治療を拒否し、自身の免疫力だけでがんと闘う決意をした岡田さんは、自ら天然肉体詩人と名乗る藤條虫丸氏との縁で初舞台を踏み、以来、精力的な舞踏活動を展開するようになった。さまざまなミュージシャンたちとコラボレーションしながら4日に1回のペースで公演を続け、昨夏は韓国で初の海外公演も果たしている。
歌舞伎昌三の舞踏は、これまでにないまったく新しい手法の身体表現。光と影、研ぎ澄まされた動きと静寂が織りなす独自のパフォーマンスで知られる。彼の存在感と踊りに込められた生と死のせめぎ合いは、観客を会場ごと、非日常の世界に巻き込んでいく。
月光荘のオーナー・田中和久さんは「月の庭との出会いがなければ、この店は存在しなかった。岡田夫妻にふれられる機会を皆さんに提供できてうれしい。今夜の歌舞伎昌三の前衛舞踏にもぜひ立ち寄って」と話している。
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