老舗呉服店の「近江屋」(山口市中央1)は10月8日、山口・亀山町のラ・フランチェスカと山口・天花の山口市菜香亭で「和楽・着楽の会」を開催した。
同会は、大島紬を着ることで紬の良さを知ってもらおうと開催された。大島紬は、柄を織りで表現するため、職人のセンスや糸の状態、染め具合によって柄が変わっていくのが魅力の奥が深い着物。奄美大島から大島紬の製造販売を手がける「夢おりの郷」南祐和社長を招待、招待客50人が参加した。イタリアンレストラン「ラ・フランチェスカ」では、参加者が大島紬を着てイタリアンの食事を楽しみ、南さんによる紬のよもやま話や三味線演奏が披露された。その後、山口市菜香亭に移動して、大島紬姿で亭内の見学や抹茶と和菓子を楽しんだ。
参加者からは、「みんなが着ていると時代がさかのぼった雰囲気になる」「いろんなバリエーションがあって奥深い味わいがあると感じた」「凛としたおしゃれ感がある」などの感想が聞かれた。参加者の中には、着物ファンという20代の女性や、エステティシャンをしているという30代の女性など、若い女性も多く参加していた。
同社の北條栄作社長は「これからもこうした会を続けていきたい。若い人たちにも着物の良さをどんどん知ってもらえれば」と話している。同社は山口市内6社の呉服店で構成される「山口きもの振興会」に所属しており、山口の街を着物で歩こうという主旨の山口市菜香亭の「着物レンタル・着付けサービス」への衣裳提供も行っている。
(©マルニ)