室町時代から約600年続く「山口祇園祭」が7月27日、最終日を迎え、呼び物の「女みこし」が商店街一帯を練り歩いた。
山口の夏の風物詩として今月20日から8日間にわたり行われた同祭は、山口市を代表する伝統ある祭り。最終日に行われる「御還幸」は、八坂神社にみこしを戻す行事で、3基のみこしのうち1基が女みこしとして毎年注目を集める。
女みこしの担ぎ手には、地元・山口のほか宇部や防府、岩国などから17~62歳までの一般公募で集まった女性90人以上が参加した。
19時30分に駅通りの「御旅所」を出発。そろいのねじり鉢巻きと法被姿で「わっしょい。わっしょい」と声を掛けながら約1トンのみこしを担ぎ、山口市中心商店街を通って八坂神社(山口市上竪小路)まで進む約2キロを威勢よく練り歩いた。
世話役でリーダーの沓野優紀さんは「一致団結が盛り上がりのポイント」と笑顔を見せる。防府から参加した松崎礼子さんは「おみこしが好きで約30年担いでいる。祇園祭には10回ぐらい参加した。おみこしを担ぐと、すかっとしてやみつきになる。今回は自分の体力を試すために参加した。来年も私自身の恒例行事として参加したい」と話す。
同神社の神様が、縁むすびや夫婦円満のご利益のある「スサノオノミコト」と「クシナダヒメ」であることを聞いた馬庭悠希子さんは「恋愛の神様のご利益にあやかりたくて参加した。テンションが上がってすごく楽しい」と満面の笑みを見せていた。