宇部の藤山交差点の程近くに6月10日、200円のカレーを販売するカレー店「原価率研究所宇部藤山店」(宇部市文京町3、TEL 0836-34-1530)がオープンした。
新潟県を中心に直営店・FC店を展開し、テークアウト利用をメインにした格安カレーを提供する「原価率研究所」(新潟市中央区南万代町)の西日本初出店。店舗面積は6坪。席数は7席。
同社は、経費をかけない運営を研究し、地域貢献のビジネスとして「200円カレー」の販売を成立させている。店舗は「各地域の食のインフラスポット」「地域活性化につながるきっかけ」「災害時の食生活の拠点」の3つの役割を担う。
同店の店長は萩市出身の田中陽さん。新潟滞在中に同店の「ファンだった」という田中さんが宇部でのFC展開を持ち掛けた。
「全国1000店舗」を目指して出店を進める同社が市場リサーチを行い、「3つの役割が果たせる場」であり、「山口県のカレー、鶏肉の消費量が全国的に上位であること」などから出店を決めた。
提供するカレーは、同社と大手食品メーカーが共同開発したオリジナルブランドのカレールー、国産の食材を使った「なじみある普通の味」のチキンカレー。容器いっぱいに盛りつけるボリューム感も売り。メニューは「カレーライス」(200円)、「チーズカレー」(300円)、ルーを持ち帰る「鍋カレー」(150円)。カウンターには、募金制のトッピングを置く。
田中店長は「空き店舗を活用し、働く人に生きがいややりがいを提供できる地域貢献のビジネスモデルを出店したという感覚。今後も山口・宇部で出店し、地域の人に喜んでもらえれば」と意欲を見せる。
SNSで情報が拡散し、周辺の学生を中心に広がりを見せている。うわさを聞きつけて遠方から来店する客、「200円カレー」の看板に引かれて足を運ぶ人もおり、多い日には400食以上を売り上げるという。
同社担当者は「田中さんと良いタイミングで出会い、遠方に出店することができた。西日本の拠点として認知され、九州・中国・四国地方でもドミナント式で広げていければ。宇部藤山店を起爆剤に、山口・宇部が話題となることにも期待している」と話す。
営業時間は11時~20時。