クラフトビール専門店「萩城下町ビール MURATA(ムラタ)」(萩市呉服町)が8月28日、萩にオープンした。
創業60年を迎える「村田蒲鉾(かまぼこ)店」(椿東、TEL 0838-22-0877)が民家を改装し、プリン専門店「萩ぷりん亭」横に開いた。城下町になじむシックな雰囲気に仕上げた店舗で、新型コロナ禍に対応してテークアウトと土産販売に特化する。
同社の中原充彦常務は「かまぼこ屋が『ビアスポット』という形態を選んだのはコロナ禍がきっかけ。テークアウト需要の高まりと全国的なクラフトビール人気がマッチし、コロナ禍でなければ実現していない。かまぼこは古くから萩の特産だが、若年層の練り物離れは顕著なので、見た目も重視して若い人の心をつかむものを目指した」と話す。
クラフトビールは、山口県産大麦を使う「城下町ピルスナー」や萩特産のユズを利かせた「萩ゆずエール」、萩の海をイメージし塩とかんきつを使う青色のビール「渚エール」(以上330ミリリットル、瓶またはカップ、各660円)など色合いと風味が個性的な5種類のオリジナルビールを提供。地元酒造「岡崎酒造場」(川上)とコラボした日本酒「むらた」も並ぶ。
同社で扱うかまぼこも「CRAFT KAMABOKO」として同店限定パッケージで販売するほか、めんたい味やうに味など色鮮やかでSNS映えする見た目にもこだわった「むらかまDISH」(各380円)や「揚げたてちくわ(磯辺揚げ)」(300円)などテークアウトのおつまみも用意し、城下町での飲み歩きが楽しめる。
中原常務は「かまぼこの普及を大きな目的としているが、あえて見た目や味が『かまぼこだと分からない』『練り物感のない』おつまみも用意した。本店に置いている商品とは大きさや価格、パッケージも大きく変えて手に取りやすくしている。『このご時世にビールを売るのか』という批判は覚悟の上。旅行の在り方も大きく変わりつつある中、『萩に来てよかった』と思ってもらえるようなものを提供したい」とも。
営業時間は9時~17時。