音信川(おとずれがわ)を舞台にした明かりイベント「音信川うたあかり2022」が現在、長門・湯本温泉街で行われている。
長門市出身の詩人・金子みすゞをテーマに2018(平成30)年に初開催し、4回目となる同イベント。今回は、3月5日にライトアップを始め、新たに2種類の照明演出を加え、5エリアに分けて実施する。
竹林の階段から恩湯・雁木広場にかけての「幻燈輪舞(げんとうろんど)エリア」では、音と光が幻想的な雰囲気を演出しようと、長門市民が朗読するみすゞの詩に合わせて場面が変わる影絵を披露するほか、みすゞ保育園(長門市仙崎)の園児による合唱の歌声などを届ける。
恩湯・芝生広場の「みすゞのお庭エリア」では、同市内の幼稚園、保育園、小・中学校の園児と児童、生徒合わせて約3000人が制作した紙製のランプシェード「あかりモチーフ」を設置。ランプシェードは、「私と小鳥と鈴と」「落ち葉のカルタ」など4つの詩をテーマに、「さくら」や「もみじ」などさまざまな型紙に沿って制作し、思い思いに着色した。
音信川沿いの遊歩道「おとずれ川エリア」には、実施してきたワークショップで制作してもらった大型の明かりモチーフを設置する。
今回はエリアを拡大し、音信川河川公園中央の「お魚たちの夢エリア」に3月31日まで魚型の明かりの器を配置するほか、飲食店の恩湯食から音信川河川公園に続く川沿いの道の「土あかりエリア」には、萩焼深川窯の協力を得て地元小学校の児童らが萩焼で制作した20個以上のランプシェードを設置する。
主催する長門湯本温泉まちのエリアスタッフの永田尚祥さんは「初日から多くの人が訪れ、イベントが冬の温泉街の風物詩になっていると実感した。周辺の飲食店でおいしいものを味わいながら、地域の人や子どもたちと、みんなで作り上げた長門ならではの温かい明かりの空間に包まれての癒やしを求めて来場してもらえれば」と呼びかける。
ライトアップ時間は17時30分ごろ(日没時刻)~22時。4月7日まで。