コーヒースタンド「piccoro coffee(ピッコロ コーヒー)」が10月22日、宇部市新天町にオープンした。
店舗面積は約5坪。地中海をイメージしたという青が基調の店内にカウンター席2席を用意。店主の宮崎栄二さんの「出勤前などの朝の時間を有意義に過ごしてほしい」という思いから、平日は朝6時から営業し、エスプレッソをお湯で割るアメリカーノやラテなどのコーヒードリンクのほか、手作りの菓子を提供する。
宮崎さんは宇部出身。「20代の頃から定期的にヨーロッパなど世界を旅し、数カ月間滞在して各地の文化に触れてきたが、コロナ禍で生きがいだった旅ができなくなった。イタリアで毎朝バールに立ち寄り、クロワッサンとコーヒーを飲む日常が懐かしくなり、コーヒーを飲みながら今日一日のスタートを考えることができる場所を地元でつくろうと決めた」と話す。
提供するコーヒーは「single origin Coffee(シングルオリジンコーヒー)」と「caffe ITALIA(カフェイタリア)」の2種類。
シングルオリジンコーヒーは、インドの単一農家で生産処理された豆を地元のコーヒー店「WAVES COFFEE」(朝日町2)が焙煎したスペシャルティコーヒーで、「甘みも酸味もバランス良く上品な味わい」(宮崎さん)という。エスプレッソ、アメリカーノ(以上400円)、カプチーノ、カフェラテ(以上450円)などを用意する。
カフェイタリアは、イタリア南部のナポリで流通している豆をブレンドした深いりコーヒーを提供する。「粗さや雑味があり、ガツンとくる味わいが特徴。エスプレッソは200円、カプチーノは250円で提供している。思い切って、毎日通っても負担にならないような価格にした」と宮崎さん。
宮崎さんは菓子作りが趣味で、「定期的に僕の気まぐれのパンや菓子も並べる。パン製造の機械はなく、全て手作り。クロワッサンはすぐに売り切れてしまうので1人1個限定で販売している。自分が旅先で味わっていたコーヒーとクロワッサンの相性の良い組み合わせを多くの人に楽しんでもらえたら」と、「クロワッサン」のほか、ポルトガルのエッグタルト「パステル・デ・ナタ」(以上150円)、イタリア・シチリアの郷土菓子「カンノーリ」(250円)なども提供する。
オープンから間もなく1カ月を迎える。宮崎さんは「上は93歳から小さなお子さままでと年連層は幅広く、ほぼリピーター。土曜は親子連れも多いので、このかいわいがにぎやかになればうれしい。駅ナカの売店のように毎日の通勤や通学、ドライブなどの途中に気軽に立ち寄れる店になれば。行ったことのない国の話や街の文化をここで知ってほしいし、お客さまからも教えてもらいたい。ここで旅をしているような気分になってもらえたら」と笑顔を見せる。
営業時間は、火曜~金曜=6時~14時、土曜・祝日=8時~16時。日曜・月曜定休。