プロ野球選手たちが小学生に指導する野球教室が12月10日、「山口きらら博記念公園 やまぐち富士商ドーム」(山口市阿知須)で行われた。
福岡県・山口県に12店舗を展開する焼き肉店「蔵元」が地域貢献の一環で企画。今年8月に周南市で開催し、2回目となる今回は、メジャーリーグ・レッドソックス移籍に基本合意した吉田正尚選手や福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手、森唯斗選手、千葉ロッテマリーンズの福田秀平選手、今年現役引退を表明した元阪神タイガースの糸井嘉男さんなど8人を講師に招いた。
参加したのは、「少年野球厚南クラブ」「琴芝クラブ」(以上、宇部市)、「須恵ファイターズ」(山陽小野田市)、「STANDARDS Jr.」「西陵SHINES」(以上、福岡県)など県内外から10チーム、約160人。
当日は、バッティング、ピッチング、守備のチームに分かれて練習し、約2時間にわたりプロ野球選手が直接指導した。守備練習では、糸井さんや福田選手、真砂勇介選手が子どもたちに向けてノックし、身振り手振りを交えながらアドバイス。ピッチング練習では森選手や甲斐野央選手、嘉弥真新也選手がストラックアウトで手本を披露しながら、子どもたちと対戦方式でゲームを楽しんだ。
練習後はプロ野球チームが守備につき、参加10チームとそれぞれノーアウト満塁の実戦形式で対決。得点が高かった琴芝クラブと須恵ファイターズが守備に回り、プロ野球選手と対戦。プロ野球選手が打つ大きな飛球に、子どもたちは驚きの声や歓声を上げた。
質問コーナーでは「体が小さくても球を遠くに飛ばすにはどうすればいいか」という質問に、吉田選手は「野球はフィジカルも大事だが、バットをうまく扱えればカバーができる。まだまだ成長すると思うので、しっかり栄養をとって寝て、たくさん練習してください」とアドバイスした。
ピッチャーとしてマウンドに上がりプロ野球選手と対戦した琴芝クラブの斎木翔彦君は「選手たちは背が高くて迫力があり、かなり緊張した。でも楽しく練習でき、質問にも答えてもらえてすごくいい経験になった」と振り返る。
「蔵元」を経営するエヌ・エヌ・ドゥ(福岡市中央区)の吉本剛副社長は「オフの合間を縫って豪華なメンバーに集まっていただいた。子どもたちにはこの経験を元に、夢を実現するきっかけになれば。今後も地域貢献に力を入れていきたい」と話す。