手作りドーナツ店「スミダ商店」(萩市椿東、TEL 050-5485-5990)が1月7日、萩にオープンした。
田舎暮らし移住系ユーチューバーとして活動するスミダタケシさんが、妻と共に笠山ふもとの観光スポット「風穴(かざあな)」の空き店舗に開いた。
「流行を見ながら柔軟に商品を開発・ブランディングしていく店」として運営するという同店。「ミスドのない街」・萩で多くの人に求められているものとして、持ち帰りやイベント販売もできるドーナツに着目し、「萩ドーナツ」として商品開発に取り組んだ。
ドーナツは、広島の人気店を視察し、自家製の卵も使いながら「ふわふわ・もちもち」食感にこだわり、「1つでも満足感のある大きさに仕上げた」という。見た目も写真映えを追求し、ザクザク感が楽しめる「グラノーラ」(400円)や「オールドファッション」(320円)、「まっちゃ」(380円)、「あんバター」(520円)など、種類も豊富にそろえる。
イートインも可能で、店内にはテーブル席のほか冬場はこたつ席も用意。8種類から選べるドリップコーヒーや紅茶、コーラなどドリンクも提供する。
スミダさんは地元の高知県で長年サービス業に従事し、キャバクラ店長やバーの経営などで飲食・接客のノウハウを培ってきた。コロナ禍を機に2021年11月、夫婦で萩に移住。自身のユーチューブチャンネル「これがたけしの珍道中!!」で移住の経緯や日々の奮闘ぶりを投稿し、SNSを駆使して自ら情報発信する。
同店はオープン前から市内のイベントなどに出店して知名度を高めてきた。SNSの投稿を見て来店したという若者や家族連れなどで連日にぎわいを見せ、1時間で完売する日もある。
スミダさんは「移住先探しで全国のさまざまな町を見てきたが、雄大な海とおいしい魚がある萩はすごく肌に合う。街の様子を知るには、スーパーや道の駅などで地域の人の『オフ』の姿を探ることが大事。時流やニーズを見ながら新しいドリンクの開発や夜間のお酒の提供なども検討している」と話す。
「自分の動画を見て萩に移住を決めたという人もいて、発信力の大切さを実感している。立地的にも厳しいといわれがちな店だが、まずは地元の人に愛される場所、気兼ねなく長居できる店を目指したい。人がいるところに人は集まるので、笠山や萩がにぎわう起爆剤になるようなチャレンジを続けていきたい」とも。
営業時間は11時~17時。不定休。