宇部の「琴崎八幡宮」(宇部市上宇部大小路)で7月14日、約60年ぶりに「夏祭り」が本格的に開かれる。
境内末社である秋葉神社の例祭に合わせて夏祭りを行なっていた同神社。約60年前に社殿が焼失したことにより途絶えていたが、2018(平成30)年に静岡県浜松市の本宮からの勧請と社殿の再建を果たした。
権禰宜(ごんねぎ)の白石憲一さんは「昨年、盆踊りとちょっとしたバザーだけを行ったが、楽しみにしてくれている人も多く、数千人の来場があった。特に子育て世代の方が多く来場してくれた様子」と話す。
当日は、盆踊り(2部制)や菓子まき、ハイハイレース、宇部太鼓や西広ショータさんのライブなどのステージイベントを行うほか、焼き鳥やかき氷、射的、金魚すくいなどの「飲食・縁日ブース」や、キッチンカーの来場もある。
白石さんは「コロナの影響もあり全国的に地域の祭りがなくなっているが、神社がその受け皿となり、子どもたちが本格的な祭りを経験する機会を作れたら。子どもにとって夜に出かけるのは特別なこと。提灯の明かりのきれいさや夏の夜のにおいなどが神社での楽しい思い出となり、また来年も行きたくなるような夏の楽しみが生まれたら」と話す。
開催時間は17時~21時。悪天候の場合は中止。
7月13日からは夏季恒例の「風鈴まつり」を行う。本殿周辺や手水舎、参道など、境内に色とりどりの風鈴を約3000個飾り付ける。9月1日までの期間中、かき氷などのキッチンカーの出店や、ライトアップ(日没後から夜間)も予定する。
8月1日には、今年半年間の罪やけがれをはらい清める神事「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)式」と「茅の輪くぐり神事」を行う。「茅の輪」の設置は8月15日まで。
白石さんは「風鈴は年々数が増え続けており、例年以上に華やかな境内になりそう。祈願用は10種類から選んでもらい、持ち帰り専用は39種類に増やしている。清らかな響きで夏のひとときを楽しんでもらえれば」と話す。