ホテル跡地を活用した複合施設「グランド萩イースト」(萩市古萩町)がオープンして、10月1日で6カ月がたった。
2020年4月に閉館した「萩グランドホテル天空」の東館を活用した同施設。離島の高校生や病院で働く看護師の寮が不足していることや、市外企業のサテライトオフィス進出の入居場所がないことなど、萩の地域課題を解決する複合施設として今年4月1日にオープンした。
2階にフリースペースやリラクゼーションスペースを設けるほか、2階~5階を賃貸オフィス(面積=24~49平米、月額利用料=78,400~149,150円)、6階~8階を賃貸住宅(面積=34.44~60.04平米、月額利用料=68,000~110,000円)として提供する。マンスリー住宅とウィークリー住宅の料金は1日4,000円(1人利用の場合)。
賃貸オフィスに入居している企業の経営者は「自分も地域活性化に興味があり、萩の地域課題解決のための施設というコンセプトに感銘を受けて入居した。ここを拠点に自社の強みを生かした地域活性化を考えたい」と話す。
同施設運営マネジャーの高垣光里さんは萩市出身で、「Uターン後に萩観光小町として活動する中、萩に関わる楽しみを感じ始めた頃にお声がけいただいた。閉館したホテルを活用することを萩出身ではない方が決断されたことに胸を打たれた。萩で新しいことに挑戦できるという事業内容にも共感した」と話す。
高垣さんは現在、寮母、オフィス管理、イベント企画運営などを行いながら、家業の飲食店も手伝う。「高校生の保護者からは『誕生日会やハロウィンなどのイベントもありとても楽しく過ごしている様子。写真もたくさん送ってもらえるので安心できる』という声が届いている」と笑顔を見せる。
「高校生、オフィス入居者、フリースペース利用者など様々な人がつながり、当施設をきっかけに新たな経験や興味を得られる場所にしていきたい。地元の人たちも自らの力で萩を盛り上げたいと思ってもらえる場所にしていけたら」とも。