
「吉部ほたるまつり&マルシェ」が5月31日、吉部小学校旧校舎(宇部市東吉部)で開かれる。主催は、地域団体「夢ゆめクラブ吉部の郷」や「うべの里生徒会」などで構成する実行委員会。
実行委員長を務める吉部八幡宮の野村清風宮司は、「昨年は2000人近くの方に来場していただいた。都市化が進む現代では、世代を超えた価値観の共有や自然との触れ合いが少なくなっている。ホタルが生息するには美しい自然環境が不可欠であり、このホタルを通じて日本の四季や自然の大切さを肌で感じてもらい、『自然のいのちと共に生きる』ということを考えるきっかけになれば」と話す。
「ほたるマルシェ」には、ハンドメイド雑貨やキッチンカー、地元の弁当など、30店舗以上が出店する。「Aile Rapport(エール・ラポール)」はクロッカンシューや焼き菓子、「Chucola(チュコラ)」はディンプルアートキーホルダー、「twenty one(トゥエンティーワン)」はサブローカレーを販売する。JA山口県宇部市楠地区生活改善実行グループは、吉部の特産品「ゆうれい寿司」や「吉部まんじゅう」のほか、地元産の新鮮野菜などを販売する。
体験コーナーでは、昔ながらの「ほたるかご」作りのワークショップ(有料)や完成品の販売が行われる。「アフリカ太鼓」の演奏や、中国伝統芸能の神秘的な「変面ショー」のパフォーマンスのほか、吉部の特産品などが当たる「ビンゴ大会」(無料、限定500枚)も実施する。
20時からは、地元住民が案内する「ほたる鑑賞」がスタート。先着500人に、鑑賞に役立つ「きべほたるマップ」を無料配布する。
「うべの里生徒会」の生徒会長を務める柳ちえみさんは、「当イベントの温かい雰囲気は、『夢ゆめクラブ吉部の郷』の方々が長年続けてきてくださったからこそ生まれるもの。初めて来られた方にも、どこか懐かしさを感じる安心感がある。クラブの皆さんが、私たち若い世代の意見も積極的に受け入れてくださることで、地域の伝統文化を残しながらも、新しい価値を生み出すことができている」と、世代を超えた連携の重要性を語る。
野村宮司は、「大人になって初めてホタルを見たという声もいただいている。時代は変化していくが、ホタルの光を次世代につなぎながら、『自然との共生』を何らかの形で残していければ」と、イベントの意義と未来への展望を語る。
開催時間は16時~20時。ホタル観賞は21時ごろ終了予定。小雨決行。