山口の呉服店「近江屋」(本社=山口市中央1)は3月21日、防府・栄町の商業施設「ルルサス防府」1階に「近江屋きらく庵・防府さろん」(防府市栄町1、TEL 0835-23-0529)をオープンした。
「きらく庵」としての出店は、東広島市に続き2店舗目。店舗面積は32坪で、籐風の床材、石を使った床材、ヒノキの柱、竹材など、自然素材を多く取り入れた和の空間になっているのが特徴。店舗内には和室と茶室も設けた。
「きらく庵」のコンセプトは「和の文化の発信基地」で、販売ではなく「和のカルチャー」をメーンに据える。和室を使って着付け教室や茶道教室、生け花教室、琴教室を開講するほか、着物についての相談にも応じる。古布で洋服を作ったり、染み抜きを受け付ける日を設けるなど、着物に関するイベントも企画していくという。
着物や着付け小物の販売のほか、手ぬぐい、ポーチ、くつ下など和素材や和風柄の雑貨も充実させ、これまで利用することのなかった客層の取り込みも狙う。同店の菊川幸治店長は「着物目当てではなく、和のテイストが好きな人は気軽に入ってほしい」と話している。
さらに、「着物は、ニーズがない、時間がかかる、分からないという意見があるが、そうしたネックとなっている部分をつぶしていき、お客様にメリットがある店になっていきたい。販売以外に間口を広げることで、『隠れ着物ファン』を掘り起こしていきたい」(菊川店長)とも。
営業時間は10時~19時。不定休。同社では今後、宇部市、廿日市市、呉市への出店も計画している。
近江屋(©マルニ)