山口情報芸術センター(YCAM=山口市中園町、TEL 083-901-2222)で7月26日、新作演劇公演「マレビトの会『PARK CITY(パーク・シティ)』」の試演会が行われた。
同公演は、演劇と写真がコラボレーションした作品で、劇作家・演出家の松田正隆さん(マレビトの会)と広島県出身の写真家・笹岡啓子さん(photographers' gallery)が手掛け、YCAMでの滞在制作を経て、8月28日~30日に公演が行われる。
脚本・演出を担当する松田さんのテキストを元に、笹岡さんが撮影した「広島」の写真をスクリーンに投影しながら、「マレビトの会」のメンバーらによる演劇が展開されていく。戦後、公園(PARK)を中心に復興した都市「広島」を背景に、都市の潜在的な記憶を舞台空間に描き出すという。
客席は、舞台から遠く離れた3階席に用意され、客席1席につき1台の映像モニターを設置する新しい観賞スタイルが特徴。
同日、報道関係者向けに開催された試演会では、演劇公演の一部を約30分間上演。参加者は、舞台上の出演者、客席のモニターに映し出される映像、スクリーンに映し出される写真を見ながら、会場のスピーカーから発する声と客席のモニターから発する声が交錯し合う独特の舞台空間を体感した。
関連イベントとして、「笹岡啓子写真展」(8月1日~31日)、関連映画上映(7日~9日)、滞在制作の様子を見学する「YCAMバックステージツアー」(16日、23日)も開催。
公演日と開演時間は、8月28日=19時~、29日=14時~・19時~、30日=14時~。料金は、一般(前売り)=3,000円、any会員・特別割引(前売り)=2,500円、25歳以下(前売り)=2,000円、当日=3,300円。(©マルニ)