チベット問題を取り上げたドキュメンタリー映画「チベット チベット」（キム・スンヨン監督）の上映会が9月25日、宇部市内で開催される。

　同作は、今現在も強硬に続けられている中国のチベット政策に疑問を投げかけるドキュメンタリー。在日コリアン3世のキム・スンヨン（金昇龍）監督が北インドのダラムサラで出会った「自らは望まず亡命したチベット人」の中から、監督自身のアイデンティティーである「在日」との共通点を見つけるが、今なお続くチベット人の亡命に強く疑問を持ち、チベット（現中華人民共和国、チベット自治区）を訪れてチベット人の現状と失われゆく高度な精神文化や美しい自然を撮影している。

　「この映画は、チベット問題についてまったく知らない人が見ても十分理解できる作品」と同上映会を主催する「ひびきの森」の西村理恵さん。「まずは『知る』ことが大切。知ることからすべてが始まると思う」とも。

　上映終了後には、八ヶ岳に音楽制作拠点を置き、映画やテレビにも多くの楽曲を提供している長屋和哉さんの「トーク＆ミニライブ演奏」が行われる。長屋さんは、チベット密教僧たちとのコラボレーションでモンゴル各地や日本をツアーしたこともあるという。「長屋さんはキム監督とも親しくしているので、その場の雰囲気を感じてトークをしてもらえると期待している」（西村さん）。

　会場は「ひびきの森」（宇部市大字善和）で18時開場、18時30分上映開始。チケットは、前売り＝大人2,500円、学生1,000円、当日＝大人3,000円、学生1,500円。問い合わせは西村さん（TEL 090-9064-8075）まで。